1st Test Sample Jeans 最終レポ。私が選んだ生地は・・・。

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4生地の実戦テスト用に製作した1st Test Sample Jeansの色落ちレポート最終回です。

私が選んだ生地はズバリ、C生地(13.5オンス)です。

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生地屋のコレクトさんが詳しく教えてくれたスペック、説明をまとめると

  • 規格は、 経7、緯7番/打ち込み 62×46.5本 13.5オンス
  • 原綿はメンフィス。※1
  • 自然ムラ(むかしながらのムラ形状)の糸。※2
  • 織はややザラ感が出るように。※3
  • 1950年代のジーパンの色をイメージした色。

※補足:
1.ジンバブエコットンとメンフィスコットンの比較。
ジンバブエは繊維長が長く、油分が多く、綿が白いので、ソフト、しなやか、光沢の有る生地になります。
メンフィスは一般的な繊維長で、ジンバブエよりは油分が少ないので、ラフでやや硬めの生地になります。
もっと柔らかいとか、もっと硬い綿は有るので、この2種を比較した場合は上記のような表現になります。

2.自然ムラ(昔ならではのムラ形状)とは。
自然ムラといって、昔ながらのムラ形状の出し方でナチュラルなムラ感を出してます。
(コンピューター管理でムラを出すより、自然な色落ち。)

3.ザラ感の出し方。
まず弱テンションにしてからあとは機の調整でザラの具合を加減します。
機の調整は職人さんのカンなので、どこをどうしたら、、というのはすみませんが説明できません。
また織り前に糊付けしますが、それも硬めの物を使います。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。皆さんなら、どの生地でジーンズを作りますか?

それでは、実際の色落ちを目で見て、感じてみて下さい!

穿き込みデータ

  • 穿き込み時間:1573.5時間
  • 穿き込み環境:肉体労働
  • 洗濯回数:27回
  • 洗濯方法:洗濯機で洗剤あり

左足がC生地(13.5オンス)です。
キレイに出た白地。残ったインディゴの強い青。
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左ヒザ下がC生地(13.5オンス)
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自然なタテ落ち感。
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G(15オンス)の機械的なタテ落ち感。
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C(13.5オンス)のヒザ裏のシワの付き具合は、14オンスにも負けていない。
Cの方が青味が強い分、むしろ濃淡が付きやすいかも。
キレイに出たパッカリング。
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13オンスでもヒザ裏にいいアタリが出ています。
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左ポケットの中がC(13.5オンス)です。シールを貼り忘れた・・・。
青味の強さが伝わるでしょうか?
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B生地とG生地のミミのアタリの差が歴然。
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色落ちしたタテ糸の色に注目。
E生地の茶綿、C生地の白綿の違いが出ていますね。
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最後にC(13.5オンス)生地の写真をまとめて。

モモ(しっかり色落ちしている部分)のタテ落ち感。
タテ糸の出かた、太い細い、長い短い、強弱が様々で、表情があります。
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ヒザ下(色落ちが少ない部分)のタテ落ち感。
タテ糸が強く太く出ている部分から色落ちし始めています。
穿き込むにつれ、段階的に様々なタテ落ち感が楽しめそうです。
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ミミの部分の色落ち。
ミミのアタリと間に残った濃いブルーが、いい感じ!
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チェーンステッチのスソ上げによる濃淡のある色落ち。
これは洗濯前に生で裾上げしたので、ここまでキレイなうねりが出たのかもしれません。
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以上、1st Test Sample Jeansの最終色落ちレポート&選んだ生地の発表でした。

皆さんが気になっていた生地が選ばれたでしょうか?

私的には、最高の生地を選ぶことができたと自負しています。

リアルに穿き込んだこのサンプルは、皆さんが「bridge」を判断するのに大いに参考になったと思います。

最後になりましたが、この1st Test Sample Jeans。
脚の部分がねじれていないのに気付いたでしょうか?
ビンテージジーンズのコシからスソにかけてグッとねじれていく、あの表情が出ていませんね。

苦心しました・・・。

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