バックポケットの修正で岡山に送っていた3rd Sampleが帰ってきました。
ほぼイメージ通りのいい出来です!
(以下の写真は、バックポケットを付け直してから100時間ほど穿き込んだものです。)
バックポケットだけを新たにキバタのデニムから切り出して、付け直してもらいました。
すでに1ウォッシュされて縮んだジーンズにそのまま付けると、洗った時にバックポケットだけが縮んでいびつになってしまう・・・。
私が考えた方法は、
- キバタのデニムを適当に切りだす。
- 洗いをかけて縮ます。
- バックポケットの型に切りだして、口の3つ巻き、飾りステッチを入れる。
- 縫い付ける。
ですが、これだとパッカリングが完全に死にます・・・。
職人さんのアドバイスで実際にやった方法は、
- キバタのデニムをバックポケットの型に切りだして、口の3つ巻き、飾りステッチを入れる。
- 適当なデニムに本番通りに縫いつける。
- 洗いをかけて縮ます。
- バックポケットを取り外す。
- ブリッジに縫いつける。
縫いつけて、外して、縫いつける。
手間な作業ですが、こうする事で少しでもキバタが縮む際に出るパッカリングを生かそうという考えです。
山口さん、さすがだ~!!!
私のパッカリング好きを理解して、考えてくれたんだと思います。
バックポケットの解説です。
左のポケット。
ステッチのバランス、糸の色、ピッチ、指定通りで完璧です。
飾りステッチの縫製は、ややピッチを細かくする事で、やや強度を上げています。
切れた時に顔を出す、周りより濃いインディゴブルー、ステッチの跡が好きです。
早々に切れてしまっては跡が出ない。いつまでも切れずに残っていても跡は見られない・・・。
程良いタイミングで切れて欲しいという想いをこめて、やや強度を上げました。
結果は運まかせですが、やれる事はやっておきます。
右のポケット。
アーチが少しズレています。気付かない!?
生地の折り具合など、ちょっとした加減でズレは生じます。
機械で自動的に縫うわけではなく、人の手で縫うので、多少のズレはご了承ください。
隠しリベット部。
膨らみが出て、隠しリベットが存在を主張しています。
早くもステッチが切れ始めています。
膨らみが強いので、下手をすると1ウォッシュしてから皆さんにお届けする段階で、すでに切れているかもしれません。ご了承ください。
バックポケットの外周部。
パッカリングが出やすいように、ステッチを調整しています。
皆さんに穿き込まれたこのバックポケットが、どんな表情を見せるのか、楽しみでしかたありません。